豆腐百珍の97番目に登場する湯やっこを作ってみました。さて、適当な表記の多い豆腐百珍ですが、湯やっこに関しては、指示が細かいのです。指示がいくつかあるのですが、大きく分けて つあります。

  • 豆腐を八、九分(約2.7cm)の大賽に切るか、拍子木豆腐といって五、七分(約2cm)角、長さ一寸二、三分(約3.5cm)の大きさに切る。
  • 葛湯を湯玉の立つほど煮立たせ、豆腐を一人分ずつ入れ、蓋をせず、見ていて少し動いてまさに浮きあがろうとするところをすくいあげ、器に盛る。浮きあがっては、煮すぎである。その塩梅は一瞬である。
  • 器は温めておかねばならぬ。
  • 生醤油を煮立たせ、花がつおを入れ、湯を少しばかり差し、もう一度煮立たし、絹ごしにして別の猪口に入れ、葱のざくざく、おろし大根、唐辛子の粉を入れる。

というような料理です。一番好きなフレーズは「葱のざくざく」というところです。

さて、これを作ってみました。詳しくは、All Aboutにあるので、見ていただけたら、と思います。
「江戸時代の『豆腐百珍』に学ぶ!極上の湯豆腐の作り方」

作っていて、思ったことと、注意点をここに紹介したいと思います。

まず豆腐の大きさ! 絹豆腐を用意して、3㎝弱の立方体になる感じで、用意してみました。このとき豆腐は常温にしておくこと。冷たい豆腐だと、浮くのに時間がかかるし、浮いたものをすくっても、芯まで温まっていません。

ちなみに、豆腐は国産大豆の絹豆腐が好みです。しかもできれば、大豆の品種は単一で、ちゃんと明記されているのがいいです。なぜなら、味にきちんと主張があって、濃いからです。生豆腐なら、作られた当日のものを。それが無理そうなときは、充てん豆腐を選ぶようにしています。充てん豆腐は、保存がきく豆腐なので、ストックしておくと本当に便利です。

豆腐

つぎに葛。葛は、水に溶いてから湯に入れるのですが、土鍋をずっと煮立たせていると鍋が焦げます。ご注意を! 写真を撮っていたこともあって、ずるずると鍋を温め続けた結果、私は、土鍋の底を焦がしました。残念です。みなさんは本当に気をつけてください。

湯やっこ

そして、薬味はたっぷり! 醤油から白ねぎと大根があふれだすくらい用意してあげました。これで豆腐をいただくと本当に絶品でした! ここでお気に入りの鬼おろしが登場です。昔のひとも、こうやって大根をおろしていたのかな、と思うとワクワクします。

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そんなわけで、ぜひ昔から伝わってきた湯やっこ、お試しください。

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