コラム,  豆腐屋さん探訪

豆腐屋さん食べ歩き記/倉敷市「かじはら豆腐」油揚げ編


豆腐をひと通り紹介したところで、次は揚げを紹介したいと思います。今、揚げと呼びましたが、油揚げっていう方が一般的でしょうか。呼び名は地域や商品名によって様々。――揚げ、油揚げ、薄揚げ、寿司揚げ、お揚げさん、おきつねさん…。どれも同じものではありますが、ここでは油揚げとして話を進めさせていただきます。

こちらの豆腐食べ歩き記ですが、絹ごし豆腐編木綿豆腐編と続いていますので、気になる方はぜひぜひどちらもご一読いただけたら嬉しいです。前回に引き続き、ここでは倉敷市のかじはら豆腐さんにて取り扱っている主な豆腐製品を紹介しています。かじはら豆腐さんについては、絹ごし豆腐編を読んでいただけたら幸いです。

尚、値段は税別、内容量は2018年10月時点のものになります。 よろしくお願いします。

手あげ

  • 内容量 1枚(300g)
  • 価格 195円

ずっしりとしていて、存在感は抜群。パッケージの筆文字が勢いと豪快さを演出しております。しかも「名代」!! なんでも手あげは、かじはら豆腐さんが創業したときから作られている3つの商品のうちの1つだということです。

な‐だい【名代】 [名・形動]
名前を知られていること。評判の高いこと。また、そのさま。「名代
の色事師」「竜閑橋(りゅうかんばし)や、―な橋だがね」〈漱石草枕
名目として掲げる名前。名義。名目(めいもく)。
「加賀一疋、旦那の―で買ひがかる」〈浄・曽根崎
江戸時代、歌舞伎操り芝居などの興行で、奉行所から許可を得た興行権名義人。江戸では座元と一致したので使われず、上方で用いられた。

デジタル大辞泉

どうでもいいことですが、今まで私は読み方を間違っていました。いやはや、恥ずかしい。なんとも含蓄のある言葉だったんですね。

さてさて、パッケージだけでこんなに語ってどうするんでしょうね、すみません。大事なのは中身と味の解説ですよね。でも、あとひとつ。こちらは国産大豆で作った油揚げです、しかも300g(豆腐1丁に匹敵)! すごい、重い、ボリューミー。お得感が半端ない、そのことを抑えておきましょう。

こちらの手あげは、毎朝、手作業でひとつひとつ揚げている正方形の油揚げ。油揚げって、地域によって形と厚さが違うんですよー。知ってましたか? 倉敷は正方形が多いんですね。(その他は、おいおい紹介できたらします)

こちらは水分が多いのが特徴。なので外側はカリッ、中身はジュワッとしています。煮ると煮汁を吸って、ボリュームが出ますが、焼いても最高です。1枚を丸ごとグリルで焼いて焦げ目をつけたら、たっぷりの大根おろしと白ねぎを乗せて、一味唐辛子をパッパッパッ。だし醤油(めんつゆでも)を回しかけていただくのです。すると【THEシンプル+THEホカホカ+THEうまい=幸せ】の構図ができあがるので、よければお試しください。

うす揚げ

  • 内容量 2枚
  • 価格 141円

こちらも国産大豆で作られた油揚げです。うす揚げというだけあって、手あげより1/4薄いです。この薄さは汁物にうってつけです。刻んで汁物に入れるとコクが出て幸せいっぱいになりますし、青菜と薄く刻んだ薄揚げを白だしでサッと煮てもおいしいです。

そうそう。汁物って、油揚げを入れると味の印象がたちまち変わりますよね。個人的意見ではありますが、これは汁に油分と豆腐のうまみが溶け出ているからなのかな、と思っています。さらに個人的な好みを語るなら、春は【油揚げと春キャベツ】【油揚げと新玉ねぎ】、夏は【油揚げとなす】、秋は【油揚げが入りの豚汁】、冬は【油揚げと白菜たっぷりのちゃんこ鍋】が好きです。それに白いご飯。あー、最高です。

ちなみに我が家では、私が汁物に油揚げばかり入れるので、家族からブーイングをくらうことがあります。そこで冷凍術を活用。 薄あげは、刻んで冷凍しておくと、使いたいときに使いたい量をすぐ取り出せるので便利です。 なので、全員分の味噌汁をお椀によそおったら、鍋にこっそり冷凍油揚げを投入し、自分だけ油揚げ入り汁物を確保する、なんてことも可能です。(絶賛実践中)

寿司揚げ

  • 内容量 5枚
  • 価格 270円

お次は寿司揚げ。これはいなり寿司用の、小さな正方形をした油揚げです。手あげの半分の厚さの油揚げです。けっこう油でしっとりとしているので、いなり寿司を作るときは、お湯で下茹でしてから、水にさらして、ギュッと絞ってから味を含ませましょう。

ちなみに下茹でした鍋は油でコーディングされます。湯切りするときに使うザルも油でコーディングされます。そして絞った自分の手もしっかりと油でコーディングされます。そのおかげでしょうか、味を含ませるとしっとりジューシーなお揚げさんに仕上がりますよ。

ここの寿司揚げは、対角線上に切れば小ぶりの三角のいなり寿司に、上部に切れ込みを入れれば四角いいなり寿司になります。

そして忘れてはならないのが、お揚げさん。こちらの寿司揚げは、切れ込みを入れずにそのまま炊いて、きつねうどんにするのも最高です。ジューシーでふっくらのきつねうどんは、一度は自作しておきたいおいしさです。どのくらい最高かというと、私1人で5枚は食べる勢いなくらいです。「うどんに油揚げ」だったものが「メインが油揚げ・うどんは添え物」になるほど!! 新しい世界を垣間見れると思いますので、ぜひ試してください。ぜひ試してください。(大事なことなので2回言いました)そして作るなら、一度にたくさん炊きましょう。作りすぎたら冷凍すればいいのです!万歳。

さて、気づいたら結構なボリュームの内容になったので、厚揚げの紹介は次回になります。お待ちください。