おぼろ(軟)豆腐


豆腐百珍、27番目に登場するのが「軟豆腐」。すなわち、おぼろ豆腐です。

なぜ急に豆腐百珍、という感じですが、豆腐料理を深めていきたいと思った中、江戸時代にベストセラーとなった本「豆腐百珍」にがぜん興味が湧いてしまったからです。出てくる100品がどんなものなのか、自分で作って、食べてみたいと思い、できるところから作ってみることにしました。これから、細々と作ってはこちらで紹介していこうと思うので、どうぞお付き合いください。

さて、豆腐を製造する途中の、固まりきっていない状態のお豆腐が、おぼろ豆腐です。温めた豆乳に、にがりを打ったあと、蓋をして蒸らし固めた状態のものです。豆腐を型に入れる前の、もろもろとした状態のお豆腐です。市販のものと比べると、見た目が泡だらけで全然なめらかではありませんが、ちゃんと固まっています。見た目の美しさは、これからの課題に…。

固まったばかりのおぼろ豆腐は、水分がたっぷり含まれているので、器にすくった先から、底にどんどんと水分が溜まっていきます。濡らしたばかりのタオルのように、じゃあじゃあと水分が豆腐から出てくるのです! 食べにくいので、水を捨てて、塩をかけてからスプーンでパクリ。温かくて、ふんわりと柔らかな食感。大豆の甘みとほんのりとした苦さ(おそらくにがり)の味わいが口に広がります。水分が、豆腐の味わいを薄めてしまうので、できるだけ固形の部分だけをすくうようにするのが、おいしく食べるポイントかもしれません。